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2009年11月15日付

崔洋一監督来る

佐藤 喜代枝

 名寄市民文化講演会実行委員会が誕生して二十年余り、本年度は初めて映画監督の、その名も誉れ高い崔洋一監督をお迎えすることになりました。

 崔監督の作品で、私が実際に映画館に行って観たのは、実話を基に一匹の盲導犬の生涯を描いた「クイール」一作だけ。これだけでは実行委員会の一員として面目が立たない―、そう一人ごちていたところ、友人から「崔監督とチョットだけかかわりのあった面白い人を紹介するよ」と声を掛けられ、ノコノコと出掛けて行くことになりました。その面白い人とは、知る人ぞ知る「Taboo Chi Lee」こと田渕浩義さん。彼は崔監督が大好きで、その作品「刑務所の中」のエキストラ募集を道新の中に見つけ、撮影地の網走にはせ参じ、オーディションの結果、見事網走刑務所内の廊下を歩く受刑者集団の最前列を歩いてくる役を仕留めたとのこと。撮りは三回三日間、その撮影中に監督が骨折し、車いすに乗っての撮影だったなどなど、四、五年前の撮影秘話(?)を臨場感豊かに、面白おかしく語ってくれました。

 チョットだけかかわりのあった面白い人との出会いとそのお話を聞くだけでは、物足りなさを感じた私は、それからパソコンに向かい、崔監督を検索。―ぴいぷる―Zakzakから、監督人生二十六年目にして取り組んだ初の時代劇が「カムイ外伝」であり、その作品に寄せる思いを垣間見ることができました。

 「描きたかったのは、境界線ギリギリにある人間の悲劇的なまでの生存本能。自由を目指すのは、必ず不自由との戦いですから、その自由と不自由のちょうど間に面白い人がいっぱいいる。そこにドラマが生まれること」などと語り、また、掲載されていたあるインタビュー記事の中で、「なぜ帰化しないのか?」という問いに対しては、「母親は日本人なんで、両方の血が流れている僕は、歴史の証人の一人でもある。それって、なかなか楽しいことなんですよ。色々な物語に触れられるから。今のところ、その位置をずらす気持ちはないですね」とも語っていました。

 テレビでは、辛口コメンテーターとしても人気の崔監督。ちなみに古今東西のマイベストワン映画は?というと、「ローマの休日」との答え。確かに楽しいおとぎ話ではあったけれど、こわもての崔監督とはどうしても結び付かない。しかし、それが唯一の共通点と知り、してやったり―と思う私でありました。

 十一月三十日(月)午後七時からホテル藤花にて「地域社会と文化」と題しての講演会を開催します。そこでは網走を撮影の地に選んだ映画「刑務所の中」や二十回も穂別町を訪れ、熱心に指導されて完成させた「田んぼdeミュージカル」での人びととの出会いも聞けるのではないでしょうか。

 よく怖そう―と言われ、現場では非常に厳しいといううわさの崔監督は、作品に拘る姿勢と人としての柔軟性のギャップが魅力だとも言われています。崔監督の多面的な人間らしさに触れられる名寄での講演会は、貴重な機会になると思います。

(名寄市民文化講演会実行委員会)

[ 2009-11-14-19:00 ]

 
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2009年11月

14日「崔洋一監督来る」

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