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12 きたすばるの建設

 平成23年(2011)4月26日北海道大学院理学研究院附属天文台の望遠鏡の設置記念式典と新設のピリカ望遠鏡の見学会が開催されました。

 来賓には、国立天文台の観山正見台長ほか東京大学や鹿児島大学、道内の天文台設置市町村の代表者と北大からは佐伯浩総長、三上隆、山口佳三副学長、馬場直志工学研究院長、山下正兼理学研究院長ほか事務局長、担当教授、名寄市立天文台建設に最初からお力添えをいただいた渡部重十教授ら多数のご出席をいただきました。

 名寄市の天文台建設の夢物語りは、昭和63年第3次名寄市総合計画の産業経済部会で元名寄短大教員の長岡巌先生の発言が初と思います。当時、知床の自然を守る運動として一坪土地を購入する取り組みがありました。長岡先生は日進の健康の森に候補地を決めて、市民に一坪を購入してもらい資金をつくる提言でしたが夢の提言に終わりました。

 私設天文台の木原秀雄先生が高齢となり名寄市に寄贈したいと申し出のころ、私は総務部長の職でした。木原先生は名寄高校教員を退職された昭和48年(1973)、自宅隣に「私設木原天文台」を開設されて市民に夜間の天体観測の指導にも当たられて多くの天文同好者を育てられました。名寄市も昭和45年に市立図書館建設に合わせてプラネタリウム館を開設して連係をとりました。昭和51年に木原先生が名寄天文同好会を発足させ、昭和62年設立の天斗夢視(てんとむし)に活動が引き継がれ活動されています。

 平成4年、木原先生から私設天文台を名寄市に寄贈する申し出がありました。担当の教育委員会から専任職員を派遣してほしい要求があり、内部の適任者の選考を進める中で市立総合病院看護局の佐野康男氏の話がでました。当時も市立総合病院の看護職の確保には苦労していましたが得難い能力を有することで病院側の理解のもと市立天文台の専任職員の発令となりました。佐野氏は独自の天文学研究を木原先生から教わり数々の貴重な観測データを残しています。平成9年と14年には星の進化の最終段階での大規模爆発とされる超新星の発見が研究者の中で認められ話題となりました。

 平成16年名寄市の文化奨励賞科学部門(天文)受賞者に選ばれました。これら研究の成果は北大渡部教授にも認められ平成17年12月9日付け北海道大学大学院理学研究科と名寄市の間で天体観測の協定締結につながりました。

 市立天文台の建設気運は名寄青年会議所が平成17年10月9日の「きらきらいきいき星の都なよろフェスティバル」で盛りあがりました。国立天文台の渡部潤一先生のなよろ健康の森の観測条件の評価など大きく建設へ前進しました。問題は財源確保で加藤道議と一緒になって北海道に要請を続けました。全国自治宝くじの北海道配分の確保に目をつけて要請を打診しましたが、全道市町村の配分順番があり、名寄市は名寄駅前整備や健康の森整備で配分済みでしばらく順番が到来しないことを知らされました。 

 平成18年3月風連町との合併で新市建設計画に市立天文台整備を盛り込み合併特例債の活用にメドをつけて、平成19年2月23日に正式に上川支庁長、旭川土木現業所長に文書により要望を出しました。建設財源に合併特例債の活用と道補助金の確保、建設場所に道立サンピラパーク区域内を認めてほしい内容で天文台建設は一歩前進しました。青写真は教育委員会の力を結集して北大との折衝に当たり、完成後のランニングコストの分担など大枠の確約のもと必要な地盤耐力検査や設計にと進みました。北大は平成20年度予算を要求しましたが、財務省の最終査定で落ち、翌21年度予算に盛りつけての予算確保の朗報は21年1月6日の仕事始めの日に届きました。21年9月の政権交代を振り返ると最終チャンスに乗れたのでないのかと思います。名寄市の整備事業は平成19年度実施設計、平成20〜21年度2ケ年で本体建築工事を実施しました。文部科学省の予算計上が21年度の望遠鏡発注、据え付け工事は22年秋となりました。

 天文台建設が具現化した段階で名寄ロータリークラブから天文台整備に500万円の寄付を受けました。天文台整備の夢の中に隕石の常設展示を天文台職員が希望するので、全国市長会議の日程の中で田辺俊昭秘書係長と東京都新宿の第一生命ビル内の展示コーナを訪れました。世界各地から集めた隕石の説明を受けて評価は理解に苦しむ金額でした。帰ってロータリークラブの役員に報告して了承を得る中で、木原秀雄先生の資料展示を含めた現在のコーナが整備されました。TV放映のなんでも鑑定団に隕石の鑑定をしてみたい心境ですが、来館者が直接触れることのできる天文台、博物館は数少ないと言われており、市民のみなさんに星空の神秘と隕石に触れることをお勧めします。

[ 2011-11-14-19:00 ]

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