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11 地方センター病院の指定

 本州各県の基幹病院は県立病院がその役割を担っていますが、北海道では広い面積の中で道立病院のみでカバーできず、市立病院や厚生連の病院などが地域の基幹病院に指定されています。北海道保健医療福祉計画により第1次から第3次の保健医療圏における保健医療資源の適正な配置とサービスの提供体制を整えるため、地域センター病院を指定しており、名寄市立総合病院は昭和59年(1984)3月2日に上川北部地域保健医療圏の地域センター病院に指定されました。

 上川北部地域は士別、名寄の二つの市が良い意味でのライバル関係にあり、一つの卵に二つの黄身がある地域と言われてきました。地域センター病院の指定も保健所長や関係職員の苦労があったことと思います。平成2年(1990)4月名寄市立総合病院は改築工事に着手し、一般病棟77床増の260床、人工透析9床新設、医師を始め医療看護スタッフの増員で地域センター病院として体制整備を図ることができました。

 北海道が定める上川北部地域保健医療圏は和寒以北中川までの範囲ですが、名寄市立総合病院が受け入れてきた医療圏は、南宗谷、留萌管内北部、オホーツク管内北部、幌加内町北部の救急患者や一般患者で、平成8年4月からは北海道のモデル事業として地域医療支援室運営事業の実施にも久保田宏院長は精力的に取り組まれました。地域医療機関の要請に応じて年間50日の範囲内で医師の派遣、医療従事者の生涯学習の場として医療講演会や研修会を積極的に開催するなどの実績が評価され平成10年3月23日付けで北海道から第3次医療機関としての「地方センター病院」に指定されました。

 改築後の病院経営は、工事期間中の診療制約や看護スタッフの大幅増員と医療機器の導入増など経費がかさみ、平成2年度決算から毎年赤字が続きました。平成6年度決算では減価償却を除くと実質単年度黒字にまで経営内容は改善されましたが、累積不良債務は9億2000万円に達しました。病院運営委員会や市議会と調整を図り、平成7年度を初年度に一般会計から通常繰入額に3億円を毎年加えて早期に不良債務の解消を図る自主経営健全化計画をたてました。財政調整基金などの取り崩し3億円、4年間は他の施策抑制と文化センター大ホール建設を断念することになりましたが、市民が安心して病院に受診できる施設づくりと病院職員のモチベーションの向上に不良債務解消は重要な施策でした。自主経営健全化計画が順調に推移してさらに改築後の必要不可欠な施設整備が出てきました。

 一つは人工透析ベット不足の解消と外科系手術後患者の環境改善でした。平成2年改築時の人工透析の利用者の対応として9床で十分であると見通しての施設整備でしたが、透析患者の予想を上回る増加に待ったなしでした。人工透析16床の増と個室を含め一般病床40床の増床には地方センター病院の指定を機に、人工透析設備の建物、器機導入に2億8200万円の国、道の補助金を受けることができました。北海道が地方センター病院を整備する新たな補助基準づくりに地元選出の加藤唯勝道議の尽力は後で関係者から聞かされました。

 平成19年に入り道内各地の公立病院の医師不足対策として、北海道は広域連携による医師の確保を図る方策を打ち出しました。上川北部医療圏では士別、名寄の両市長、病院長、事務局長が一同に会して取り組む課題、可能性について研究を開始しました。また第三者の立場で名寄保健所長に助言も依頼しました。会を重ね研究、検討する中で当事者の努力で解決できない課題は医師の転勤、退職後の補充でした。急速に進行する高齢社会の医療、介護に対する医師の絶対数が地方で充足されない現実での連携協議は頓挫を余儀なくされました。

 平成18年3月風連町との合併で新名寄市の総合計画を策定しました。この計画に安心して健やかに暮らせるまちづくりの施策として市立総合病院の救急医療施設の整備と国保風連診療所の改築を盛り込みました。ICU増設棟、救急棟、内部医局、会議室スペースの拡張など必要性の高い事業を平成19〜20年度の2ケ年計画として実施しました。小児科や産科など士別市立病院医師の名寄市立総合病院への統合などで、夜間や休日の救急患者に対応する救急棟などの施設整備には合併特例債の有利な起債も活用して償還の軽減を図ることができました。

 平成21年秋に大流行の新型インフルエンザの患者は土曜日や日曜日に40〜50人の急患が来院しましたが救急棟の整備と小児科医師の頑張りでスムーズな対応ができました。風連本町地区の市街地再開発事業の中に国保診療所の改築の取り込みは関係者の理解を得て、平成22年度に事業が実施され、地域市民待望の新診療所は23年5月にオープンとなりました。

[ 2011-11-11-19:00 ]

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