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10 半世紀を経て再び市町合併

 「昭和28年(1953)9月に公布された町村合併促進法は人口8000人以下の町村は新制中学校を支える適正規模と認めがたい」国は隣接町村との合併を促し特例として人口3万人で市制を認めるものでした。

 上川郡名寄町、及び中川郡智恵文村を廃し、その区域を持って名寄町を設置したいと、昭和29年5月15日付けで北海道知事に申請して、昭和29年7月31日付総理府告示第664号をもって告示され、8月1日から新名寄町が誕生しました。

 当時智恵文村は、合併の是非について住民投票を行い72%の得票で名寄町と合併をする選択をしましたが、残る28%は美深町との合併を希望したと伝えられています。

 昭和29年7月末現在の住民登録人口は、名寄町3万2937人、智恵文村4357人合計3万7294人、町村合併促進法の特例で市の人口要件は満たしましたが、昭和30年の国勢調査人口の確定を待って昭和31年4月1日に待望の市制を施行しています。

 「昭和の大合併」から半世紀が経過して地方分権の時代に移行してきました。地域の住民の生活行動も、市町村の垣根を超えた買い物、医療、ごみ処理、公共施設の相互利用などがあり、地方分権一括法の施行により自己決定、自己責任が果たせる規模の自治体の再編が全国各地で行われました。これまで一部事務組合による事務処理など行政の効率化などありましたが、国は平成17年(2005)3月をタイムリミットに市町村の合併を推進してきました。

 合併特例法には合併協議で進める事業に対し有利な起債(合併特例債)の許可、地方交付税の算定の特例、補助事業の優先採択など、いわゆるアメの部分で合併を決断させようとするものでした。

 北海道は合併パターンを例示して各自治体に検討するよう求めてきました。上川北部市町村のうち名寄ブロックは、名寄、風連、下川の3市町の合併、名寄、美深、音威子府の合併の2つのパターンが示され、平成14年6月に風連以北中川までの首長協議により名寄市、風連町、下川町のグループと美深町、音威子府村、中川町のグループで協議することになりました。

 名寄市、風連町、下川町のグループでは早速、合併研究会を発足させて6つの部会に分かれて精力的に研究、検討が行われました。一方、美深町、音威子府村、中川町の協議では地方制度調査会の「西尾試案」で人口1万人以下の町村に対する自治体権限縮小などが報道されていたこともあり「2町1村の合併では発展がない」結論となりました。

 名寄市民には合併研究会のデータなどを用意して平成15年5月から6月にかけ地域説明会を開催、同時に出席者に合併のアンケート調査を行いましたが合併肯定は3分の2を占めました。

 平成15年6月から名寄市を除く風連以北中川までの5町村で任意協議会がスタートしました。名寄市を外しての協議は4ケ月続きましたが9月30日開催の上川北部5町村任意合併協議会で名寄市を加えた1市5町村協議に切り替えとなりました。6市町村の合併シユミレーションでは南北約100qの距離間の連携は不安で合意とならず平成16年1月開催の6市町村任意協議会は解散となりました。

 名寄市はより現実的な規模での合併の道を探り3月10日風連町・名寄市合併検討委員会を設置する中で協議を再開し、3月30日両市町の臨時会で合併法定協議会の設置が議決されました。合併してどのような新市をつくるのか将来構想の素案づくりのため、合併協議会の中に2つの小委員会を設けて熱い議論のまとめのため住民説明会も開催して理解を深めました。

 平成17年2月6日に実施の風連町合併住民投票の結果は、投票総数のうち合併賛成64%で柿川弘町長の英断で合併が決まりました。町民の中には昭和の大合併による近隣の事例を思い複雑な心境で投票結果を見つめたことと思います。2月28日には青木上川支庁長を立会人に迎えて風連、名寄合併協議会委員が合併協定書にサインしました。約1年間の限られた時間の制約の中で精力的に新市建設構想のとりまとめに尽力された両議会議員をはじめ民間委員、両自治体の助役、職員の頑張りによるものと改めて感謝しています。合併を進める環境として農協の合併も大きく影響しました。旧名寄市では2つの農協が自治体合併後も合併されないままにきました。合併により1自治体、1農協で農業施策の展開もスピード感をもって進めることができるようになりました。

 合併の期日は平成18年3月27日と決まりました。半世紀前の合併期日は月の末日か初日が常識でしたが、行政事務のかなりの分野でコンピューターによる処理がされており3月末日の合併期限の最も近い土曜日、日曜日に事務処理の連係が整い新市のスタートとなりました。

[ 2011-11-07-19:00 ]

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