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2004年4月5日付

パブでビールと音楽を

第13回

 海岸や川や山に行っても、ゴミが捨てられていない、というのは大変に気持のよいものだ、という事をタスマニアに来て私は初めて知った。ただ、道路でやたらに動物の死体を見掛けるのは、なんともやりきれない。北海道でもキツネやイヌやネコの死体を道路で見掛けるが、こちらでは、それ以上に多い。それだけ野生動物が多く、車以外に交通手段がないという事だが。
 今日は午前中、歩いて街に行った。港でスケッチし波止場のカフェでお茶を飲んだ。
 こちらでは50ドル=3500円(1オーストラリアドル=70円)が1万円くらいの価値がある。物価が安い。カフェでもパブでもホテルでもチップは払わなくてもよいので、余計、安いわけだ。チップというのは、カフェやレストラン、ホテルと頻繁に利用する旅行者にはバカにならない負担だと思う。チップの習慣のない、日本から行くと、チップをいくら払えばよいのか分からないし、少なければケチだと思われ、多ければ成金ジャパニーズとバカにされる。 
 私なんか、サイフの中身が軽いから気が重くいいかげん腹も立つ。「経営者は従業員の給料くらい、ちゃんと払え!」と言いたくなる。ヨーロッパなんか、チップだけで生計を立てているウェイターやウエイトレスも多い。その辺の事情を知っているから払わぬわけにはいかない。チップ制は決して良い制度とは、言えないと思う。
 ジュデイは「日本のBARやパブではエントリー・フイー(つまり、お通しの事)を払わされるけど、何故なの?こちらじゃ聞いた事がないのよ。本当、アタマに来ちゃう」と言っていた。これも私には変に思える。「チップみたいなものですよ」と答えておいたが、それはただ彼女を怒らせただけだった。
 昼すぎに戻ると、ピーターのお父さんが来ていた。78歳。仕事大好きで、ピーターの大工仕事を手伝っていた。全く元気なお父さんだ。気さくな人で、休み時間にピーターの手作りビールを飲み犬の話をした。土地なまりがひどいが、ゆっくり話すので、理解できた。ジュデイは裏庭の芝生を掘り起こして畑を作っていた。
 夜、ジュデイとピーターがパブに連れて行ってくれた。「ここは2番目に良いパブなのよ」とジュデイは言った。「1番目はどこですか?」と聞くと「それはフリンダース島のインターステイツホテルのパブだわ」と目を丸く開いて笑った。店の中は客でごったがえしていた。バンドがギンギンで踊っている人もいた。ここのパブはレストランなみの食事も出す。ここの料理はうまいので食事に来たのだ。もちろん音楽を聴きに来たのだが。
 私とピーターは、ピーターお勧めの、ビーフのフィレットのステーキ・ベジタブルを注文。ジュデイはフィッシュケーキとサラダを注文した。ビールを飲みながら、料理がくるまで話した。
 スープとかアントレとかデザートは頼まなかった。大体、メーンディッシュだけで済ませるのが普通のようだ。それに、すごいボリュームだから、メインだけで腹一杯になってしまう。

(写真=印象的だったマンリーのリゾート地)

著 者 紹 介
 栗岩英彦さん(59)の「オーストラリア自転車の旅・パートU」をシリーズで掲載します。栗岩さんは長野県出身。東京農大卒。会社員生活のあと「世界一周の旅」を目指しインド、アフリカ、アフガニスタン、パキスタン、ヨーロッパ、南アフリカなどを訪問。平成3年下川へ。7年から北町でレストラン「モレーナ」経営。14年2月から4月までオーストラリアのタスマニア島(州)を自転車旅行。同島は北海道とほぼ同じ面積。旅行記は同島に近い小さなフリンダース島から始まる。

[ 2004-04-04-15:45 ]

 
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2004年4月

第1回「旅先で知り合い食事」
第2回「大魚に戦いを挑む」
第3回「村に1軒のレストラン」
第4回「友人と別れ、また一人旅」
第5回「冒険小説そっくりの船」
第6回「イースターで大移動」
第7回「シドニーの肉食文化」
第8回「ジュディとの再会」
第9回「海を見下ろす丘の家」
第10回「10年ぶり体重10キロ減」
第11回「ガラクタ市楽しむ」
第12回「キャンプ地にごみなし」
第13回「パブでビールと音楽を」
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