地域ニュース
会・催し
閑古鳥(社説)

日曜随想天塩路

会社概要
リンク
月曜グラフ
連載企画
広告について
おくやみ
採用情報

2004年2月2日付

シドニーの肉食文化

第7回

 スーパーに行くと、彼等が移動民族であると同時に肉食民族である事も一目でわかる。なにせ、普通のスーパーでは都市は別として魚貝類は売っていないか少しだけ。肉と肉製品、そしてチーズやヨーグルト類が所狭しと並べられている。
 肉も様々な部位に分かれて売られており、カッテングの仕方も日本とはかけ離れている。そしてメチャ安い。肉文化は非常に発達している。魚文化は大した事はない。
 最近は医学的知識や健康に対する関心が一般化し肉食大好きの彼らも「日本食=ダイエット」のイメージに飛びついている。都市には軒並み「すしバー」が並んでいるし、スーパーではしょう油はもちろん、みそ、ノリ、梅干、冷凍おでん、日本米、日本酒、豆腐、ふりかけ、のり巻を作るためのスダレまで売っている。
 日本製魚の缶詰なども売っており、「すし」「刺し身」は大人気で、家庭で作っている人もいる程だ。会う人会う人が「すし」は大好き、「刺し身も好きよ」と言われて、私は目を白黒させている始末だ。 
 和食文化はヨーロッパよりも浸透していると思う。
 アメリカにしてもオーストラリアにしても歴史が古くないから異なる食文化が浸透しやすいのかもしれない。独自の文化に対する情熱は本土(ヨーロッパ)の方が根強い。それでも数年前にウィーンとブタペストに行った時は、「スシバー」が普及し、安く食べられる日本食堂が出現しているのを見て驚いた。
 30年前に私がヨーロッパを旅した時には一つの都会にせいぜい一軒か二軒のジャパニーズ・レストランがあるにすぎなかった。それも高級レストランで、気楽にしょっちゅう行けるような店ではなかったのだ。今はポピュラーになった。グローバル化というのか、地球規模の人の移動がそれだけ激しくなっているのだ。
 シドニーで見たのは、様々な外国の食文化が花開いており、人々が抵抗なく、それを受け入れている事実である。キングス・クロスではイランのケバブ、トルコ料理のテイク・アウェイ、インド、日本、韓国、中国、インドネシア、イタリアなどのフード店が目立っていた。それらは安く、かつまたその国の人間が作っているので、内容もしっかりしたものだ。
 なぜかアフリカ料理店はない。これはアフリカには料理らしいものがないためだ。南アフリカ、中央アフリカ、北アフリカの料理店はある。エジプト、モロッコ、エチオピア料理店だが、それ程普及していない。
 はっきり言って、それはオーストラリア人にはなじみにくい味だからである。それとヘルシーイメージからも遠いためではないかと思う。もっとも、これは都会(シドニー、メルボルン、ホバートなど)の話であって、地方の街では皆無に近い。フイッシュチップスが幅をきかせている。人口がある程度以上ないと、成り立たないためだ。 
 私はメルボルンに行ってみたい。ジュデイが古くてムードのある街で、外国の料理店も多いと言っていたからだ。彼女がいい街だというのだから、きっとそうだと思う。

(写真=シドニー名物のハーバード・ブリッジ)

著 者 紹 介
 栗岩英彦さん(59)の「オーストラリア自転車の旅・パートU」をシリーズで掲載します。栗岩さんは長野県出身。東京農大卒。会社員生活のあと「世界一周の旅」を目指しインド、アフリカ、アフガニスタン、パキスタン、ヨーロッパ、南アフリカなどを訪問。平成3年下川へ。7年から北町でレストラン「モレーナ」経営。14年2月から4月までオーストラリアのタスマニア島(州)を自転車旅行。同島は北海道とほぼ同じ面積。旅行記は同島に近い小さなフリンダース島から始まる。

[ 2004-02-01-17:30 ]
 
BACKNUMBER

2004年2月

第1回「旅先で知り合い食事」
第2回「大魚に戦いを挑む」
第3回「村に1軒のレストラン」
第4回「友人と別れ、また一人旅」
第5回「冒険小説そっくりの船」
第6回「イースターで大移動」
第7回「シドニーの肉食文化」
HOME
 
地域ニュース会・催し閑古鳥(社説)日曜随想天塩路
       

 名寄新聞社   〒096-0010 北海道名寄市大通南2丁目
 

  TEL:01654-2-1717/FAX:01654-3-2181 MAIL

 写真・画像・図表などの無断転載を禁じます。著作権は名寄新聞社またはその情報提供者に属します。
著作権について
リンクについて

プライバシーポリシー

購読申込

Copyright NAYORO Newspaper all rights reserved.