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2005年4月18日付


旅とホテルとビリヤード

ドイツ-フランス編 第16回

 私の記憶が確かなら、この日の昼食はまたサーモンだった。旬なのか日本人向けなのか、この旅の中盤以降はサーモンが続いた。

 あるいはヨーロッパではサーモンのピンク色が歓迎の意を示しているのかもしれない。あるいは日本人に対し魚料理を出すことには何らかの暗示が込められているのかもしれない。最近『ダ・ヴィンチ・コード』を読んだせいでモノに込められた暗黙のメッセージを勘ぐってしまう。

 サーモンの調理法、味は覚えていないが、フランスだしやっぱりね、というわけで白ワインを数人で分けて飲んだのは覚えている。もちろん美味しかった。

 午後はシャトーヌフ・レ・バンの温泉保養施設を視察。ここもシーズンオフで閉まっていた。閑散とした施設で出迎えてくれたのは、施設の所有者である町の助役、経営を担っている民間の施設長、観光協会の事務局長の3人だったと思う。新聞記者も取材に来ていた。

 この施設では温泉だけではなくタラソテラピー(海洋療法)を導入しているそうだ。ドイツで見たような水療法の設備があり、5カ月間の稼動で630人の利用。ふーん。

 施設のすぐ裏側に川が流れている。その流れに沿って散策路。朝もやに煙る中を一人歩いてみたい。なかなか素敵な道だと思った。しかし、療法として意識的に使っている訳ではないとのこと。森歩きはどちらかと言うと観光で、ドイツ人に比べるとフランス人は歩かないそうだ。 

 バスに揺られてホテルに戻る。近くのスーパー「カジノ」でおやつとビールを買う。このスーパーで買うことはある意味「賭け」ということ?本当のカジノも近くにある。

 ホテルで過ごす夕食前後のひと時がボクは好きだった。なぜか。それはビリヤード台があったからだ。

 大学時代、仲間とビリヤードをしたときのエピソードを思い出す。おもいっきり玉を突こうと力みすぎ、玉の上っ面をこすったキューを天に向けて突き上げ、蛍光灯に見事命中。割れはしなかったが蛍光灯は細かく点滅し、友人たちは店員に悟られないよう笑い声を押し殺すのに必死だった。

 そんな昔話を披露しながら、玉を突く。数人で代わる代わる突く。キューに突かれた玉は別な玉に当たり、また当たり、カチンカチンと乾いた音を後に軌跡を描く。軌跡の終点が数字の描かれた硬質の球体のときもあれば、ポケットという名の小さな闇のときもある。歓声が起こるときもあれば、肩をすくめる無言のボディランゲージのときもある。

 ビリヤードという媒体を通じたコミュニケーションが妙に心地よい。この旅のぎこちなさをほぐしてくれたのかもしれない。「遊び」を生活に取り戻したいな、ふとそう思った。

 下川の森林療法の最新情報は、http://yaplog.jp/forest-therapy

(写真=シャトーヌフ・レ・バンの散策路)

[ 2005-04-17-19:00 ]
 
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2005年4月

第1回「ドイツと言えば」
第2回「寒さで緯度の高さ実感」
第3回「クアパークを歩く」
第4回「クアハウスにて」
第5回「ひとり、森へと向かう」
第6回「森と動物ハンティング」
第7回「森と共に生きる」
第8回「森林官と森を歩く」
第9回「市役所を訪問する」
第10回「療法で深く短い眠りに」
第11回「クナイプ療法を学ぶ」
第12回「興味津々クナイプグッズ」
第13回「再び、ドイツと言えば…」
第14回「ド・ゴール空港へ」
第15回「トロンセの森を歩く」
第16回「旅とホテルとビリヤード」

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