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2005年2月21日付

療法で深く短い眠りに

ドイツ-フランス編 第10回

 虹をバックに記念撮影を終え、妻は午後5時40分からオプションでアロママッサージを予約していたので、クアハイム・エミリエに戻る。再び別行動に。

 妻からの話では、セラピストは30歳半ばぐらいの女性で、ラベンダーオイルを使った背中へのマッサージ。リズムが早く、言葉が通じないことも手伝って日本の方がリラックスできたそうだ。

 リラックスやストレス緩和を目的としてセラピーを行う場合、コミュニケーションが鍵を握ると思う。セラピーを受ける側と提供する側との同調という意味で。

 マッサージの手技もいわば肉体とのコミュニケーションであり、会話などを通じた心とのコミュニケーションがその前段としてあるのだろう。さらにセラピーを行う空間・環境とのコミュニケーション、それらすべてがセラピーを受ける側の波長と同調して初めて真の「解放」がもたらされるのではないだろうか?

 さて、私も「解放」を求めて日暮れまでの時間、セラピーロードを歩くことにした。

 雨上がりの澄んだ空気が心地よい。基点となるクアハウスから少し歩けばすぐに広々とした草原の風景が広がる。広がった風景がいつの間にか集束し、そしてまた広がりが訪れる。

 歩く度に発見がある。優れた小説がそうであるように、この道にはディテイル(detail)に本質が宿っている。そんな印象がある。目的地への道ではなく、道自体が目的だからだろうか。

 歩くことで、刻々と変化する道、空気、風景、自分自身の内面とのコミュニケーションが同時に行われる。それらはいつしかリズムを刻み、共鳴し合い、自分だけの音楽を生み出す。そこに解放が訪れる。

 それは解放であると同時に回帰だ。自然への回帰だ。自然と切り離された人間性が本来あるべき姿へ解放され、懐かしい場所へと帰るのだ。

 気づくと日が沈み始めていた。暗くなる前に現実に帰ろう。

 夕食を済ませ、翌朝に備える。オプションの干草療法とやらを体験するのだ。午前5時半にセラピストが来るのでドアに鍵をかけずにという指示。

 その療法を行うと深く短い眠りが訪れるので、早朝に行い二度寝するのがちょうどいいそうだ。

 ドアをノックする音で目が覚める。鍵はかけていない。白衣を着た中年の女性が入ってくる。上着を胸の下辺りまで上げ、ズボンと下着を少し下げる。腰に干草を蒸したものを巻きつけるのだ。 

 独特の香りが漂う。腰を浮かせ巻きつけてもらう。

 結構熱い。腰を下ろすように指示されるが、下ろすと干草に体重がかかりさらに熱い。目を盗んで少し上げる。妻も同様に巻きつけてもらう。「熱い!ホット!ホット!」と楽しそう。

 セラピストが去ってから証拠写真を撮るために私の方をはずす。すると熱気が逃げてしまい、急速に冷めて効果がほとんどなくなってしまった。もったいないことをした。

 それでも二度寝をし、リフレッシュして二度目の朝を迎える。まだ薄暗いが。

 明日は早朝5時半に宿を出発し、一路フランスへと向かうため、今日が実質的なドイツ最終日となる。

 下川の森林療法の最新情報は、http://yaplog.jp/forest-therapyをチェック!

(写真=クアハウス前の広場で虹を背景に)

[ 2005-02-20-19:00 ]
 
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2005年2月

第1回「ドイツと言えば」
第2回「寒さで緯度の高さ実感」
第3回「クアパークを歩く」
第4回「クアハウスにて」
第5回「ひとり、森へと向かう」
第6回「森と動物ハンティング」
第7回「森と共に生きる」
第8回「森林官と森を歩く」
第9回「市役所を訪問する」
第10回「療法で深く短い眠りに」

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