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2003年6月23日付

バレブランシュ氷河大滑降

第3回
 子供たちとのフランスでのスキー体験を、名寄市内在住の日本職業スキー教師協会A級教師・富井弘さん(65)にシリーズで伝えてもらいます。スキーツアーには、横山拓也君(名寄中3年)、山崎桂輔君(風連中3年)、土志田裕治君(名寄東中2年)、高橋擴充君(名寄東中1年)、山崎ももこさん(風連中央小5年)、土志田研治君(名寄豊西小5年)が参加しました(※学年は旅行当時のものです)。現地で、富井さんの生徒でもあったイギリス在住の横山恵美さん(52)が参加、引率で富井さんの妻・宏江さん(36)が同行しました。
※文中の写真はクリックすると大きく表示されます。
※写真説明、専門用語(※印)説明は下段にあります。

 4月1日快晴。シャモニーに来てきょうで7日。色々な準備をして、いよいよバレブランシュに挑戦した。夕べ、スキーとストックはしっかり止めておき、ホテルを出て8時40分エギュットミディーゴンドラに到着。ガイドの斉藤さん、ディディエの2人も10分遅れで到着した。
 早速、斉藤さん指導のもと、アンザイレン※1のベルトとカラビナ※2を腰に付ける。準備OK、全員に緊張が漂う。9時30分ゴンドラ発(1,035メートル)、中間駅のプラディ・エギュー(2,308メートル)まで約15分。そして山頂駅のエギュットミディー(3,842メートル)まで約15分。まるでエレベーターに乗っているみたい。
 山頂で約10分、高度対応のため休憩。岩と氷のトンネルをくぐり抜け、最大の難所に入ります。ここは、稜線、左手はシャモニーまで切れ込んでいる(約150メートル)、右手バレブランシュ氷河まで切れ込んでいる(約500メートル)。
 全員ガイドの指示に従い、腰のカラビナにザイル※3を通し、第1グループ先頭裕治君、高橋君、桂輔君、拓也君そして斉藤さん。第2グループは私、エミさん、ももこちゃん、研治君、宏江、ディディエ。
  ガイドの指示通り一歩一歩、氷に近い硬い雪、右手でロープをしっかり握り、左手にスキー。30度近い斜度。スキー靴にて足元はとても滑りやすい。ここで滑落したらまず助からない。
 また、スキーを落としたら、ゴンドラで帰るより道がありません。ガイドは2人共10本爪のアイゼン※4をつけ、万が一に備えている。いよいよスタート10時20分。全員に「回りは見ないように。足元のみ」と注意が出る。しばらくして斉藤さんは2本のコースのうち緩い斜度を選ぶ。私たちの前後にもザイルを結び多くのスキーヤーが一歩一歩下りている。
 スタート後約20分、氷が剥き出しの所に私は止まり、山側の少しやわらかい所を選ぶ。一人でも滑ったら大変、一段と緊張が。第1グループは無事通過して行ったのです。強いですね、ロープを握っている右手が疲れてきたと皆言っている。
 約40分長さ約100メートルの難所は無事通過。ザイルを外しやっと笑顔が。皆で握手し回りの景色を見る。3,800メートルからの大パノラマ。右からモンブラン(4,807メートル)モンブラン・ダキュール(4,282メートル)、ダンデ・ジュアン(4,013メートル)、グランドジョラス(4,208メートル)、遠くにマッターホルン(4,478メートル)などスイス、イタリアが青空の下アルプスの真っ只中。
 11時、いよいよ滑降開始。その時子供たちから「天国への道かよ」「これからどんな所へ行けるのかな」「なんだこの景色は!」、エミさんは「まるで別な世界に居るのね」など本当にファンタスティックな気持ちになっていました。
 ガイドを先頭にクレバス※5を避け、安全を確かめビデオ、写真を撮ったり約1時間30分。3,090メートルルカン小屋で昼食。こんな氷の中でとても美味しい昼食を出してくれました。子供たちはすぐ岩山に出て遊んでいる。
 13時45分スタート。もうクレバスも氷も出ていない。針峰群、グランドジョラス、ドルゥーなどに見守られて氷河上のスキーを楽しみ、モンタンベール登山駅(1,900メートル)に15時15分着。16時30分シャモニーに着き、緊張と天国への道を味わった一日。ガイドにお礼を言って別れました。
 
  次回はモンブラントンネルを通り、クールマイユールスキー場へ。陽気なイタリア人とピザ、パスタなど。





〜写真説明〜
1 目指すエギュットミディー(3,842メートル)右下の雪の上にゴンドラ中間駅。鉄柱が1本も無く、山頂まで一気に標高差約1,500メートルを登ります。そして山頂左手、氷が見える。その稜線を歩いて下るのです。シャモニーの街より
2 エギュットミディーよりの難所の下りです。皆、無事下り笑顔。右から裕治君、擴充君、桂輔君、拓也君、ももこちゃん、エミさん、斉藤さん、研治君、宏江、ディディエ。腰にはカラビナ。スキーのスタート地点(3,842メートル)より
3 バレブランシュ氷河中間部分。セラック※6とクレバスの間を、安全を確かめて多くのスキーヤーが豆粒のように見える。私たちも滑ってきたのです。ルカン小屋のベランダより(3,090メートル)
4 上空にイタリア・クルマイユールスキー場へのゴンドラが見える。「天国への道」なのかもしれない。正面の山はグランドジョラス(4,208メートル)、ダンデジュアン(4,013メートル)、バレブランシュ氷河上部にて(3,500メートル)
5 ルカン小屋での氷河レストラン参加者全員満足の顔。バックのセラックのクレバスの1個は高さ約50〜70メートル。いかに広いかが分かります。バレブランシュを滑ってきた多くの人たちが何時間も景色を見ながら食事をしている。氷河レストラン・ルカン小屋にて
6 バレブランシュ氷河の後半。大きな口を開けているクレバス。落ちたら最後です。高さ約40メートル、深さは分かりません。氷河の後半はいたるところにこのようなクレバスがあり、ガイドなしではとても危険です。全員で覗いている2,300メートル付近にて
7 エギュッドミディーの全客。山頂に展望レストラン。右手はシャモニー側、左手はバレブランシュ側。こんな岩山にどうやってゴンドラをつけたのか…?(3,800メートル付近)

〜専門用語(※印)説明〜
※1 アイザイレン…お互いに安全確保のためにロープで結び合う
※2 カラビナ…ロープを通す金属の小さな輪
※3 ザイル…登山に使う強いロープ
※4 アイゼン…氷の上で足元が滑らないための鉄の爪。2本〜16本ある
※5 クレバス…単独での氷の割れ目。表面より中の方が広がっていることが多い
※6 セラック…氷の割れ目が重なり合って何キロも続いているところ

[ 2003-06-22-15:30 ]

 
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2003年6月


2日付「3カ所のスキー場と街」

16日付「世界一広いとされるスキー場」

23日付「バレブランシュ氷河大滑降」
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